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概要

広報ながれやま

身近にみられる庚申塔こうしんとう川根 正教3 江戸時代になると、路傍の石仏が増えます。地蔵菩薩像などのさまざまな石仏がありますが、その中で最も身近にみられる石仏が庚申塔です。これらは民間信仰と結びついた、庶民的な石仏といえるでしょう。 庚申塔は、庚申待を共にする庚申講の人びとによって造立されました。庚申待とは、 日に1回巡ってくる庚申の日の行事です。 人の体内には三尸の虫がいるそうです。庚申の日、人が眠ると三尸の虫は天帝にその人の悪行を告げます。告げられた人は寿命が縮まるので、仲間と酒食を共にして寝ないで夜を過ごします。これが庚申待で、庚申待を一緒に行う集団を庚申講といいます。 庚申塔の大多数は江戸時代に造立されました。塔の形態には、造られた時期によって、特徴がみられます。江戸時代前期には板碑型や舟型が主流であり、中期には青面金剛像が彫られて豪華でにぎやかになりました。また、江戸時代後期になると角型や自然石を用いた、文字だけの簡素化されたものが多くなります。 西初石4丁目の道端に、形態の異なる3基の庚申塔がまつられています。刻まれた文字から、十太夫新田と大畔新田の庚申講の人びとが、天明7年(1787年)、寛政9年(1797年)、文化2年(1805年)に造立したものと分かります。 文化2年の一番新しい庚申塔は自然石型で「青面金剛」の文字と三猿が、寛政9年の庚申塔は角型で「青面金剛」の文字と上部に日・月が刻まれています。 最も古い天明7年の庚申塔を少し詳しくみてみましょう。中央には邪気を踏まえた浮彫りの青面金剛像、その下に三猿が配置され、上部には月・日がみられます。 青面金剛は三眼で6本の手があり、中央の手は合掌印を結び、上の左手には輪宝、下の左手には弓、上の右手には剣、下の右手には矢を2本持っています。持ち物はそのほかに、矛やショケラと呼ばれる髪の長い女人などもあり、組み合わせは多様です。 庚申塔は、市内に300基以上確認されています。これら多数の庚申塔の存在は、庚申講が庶民の日常的な暮らしを支えていたことを物語っています。 60さん しまちしょうめんこん ごうほこ西初石4丁目の庚申塔(右から古い順)Vol.122第38回東葛飾支部消防操法大会を開催今年は流山が会場に労災職業病なんでも相談会弁護士、労働安全衛生管理者、ソーシャルワーカーなどが相談に応じます。 ■。日 ①6月29日?②7月27日?13時~16時■。所 ①千葉市中央コミュニティセンター②成田市中央公民館 ■。費 無料 ■。申 不要 ■。問 千葉中央法律事務所?043-225-4567 東葛飾地域9市の消防団員が、迅速な消火技術と厳正な規律を競い合う大会です。今年は10年ぶりに流山で開催されます。 流山市からは、ポンプ車操法の部に第2方面隊、小型ポンプ操法の部に第3方面隊が出場します。大会での上位入賞を目標に掲げ、それぞれ仕事を持つかたわら、夜間や休日に厳しい訓練を重ねてきました。ぜひ、大会会場へ応援にお越しください。■日6月30日?9時から ■所流山スポーツフィールド■問消防総務課?7158-0299杜のアトリエ黎明の講座①プロから学ぶ…スマホカメラが楽しくなる講座(全6回)~「映える」でいいね を増やそう~ スマホカメラの基本機能から加工までを丁寧に教わります。初心者卒業で撮影がどんどん楽しくなります。撮った写真を家族や友人に送りましょう。■講「フォトCAFE流亭写楽」塾長・松尾次郎さん②大人のための水彩画教室 連続講座(全6回) 水彩画は身のまわりの美しい物や心に残る情景を自らの手で表現できます。デッサンの基礎から、彩色の手法までを楽しく分かりやすく学びましょう。■講プロダクトデザイナー・和泉満さん■持透明水彩絵具、筆、筆洗い、パレット、下書き用鉛筆など【共通事項】■日7月10日・17日、8月7日・21日、9月4日・11日の水曜①9時30分~11時30分②13時30分~16時 ■所杜のアトリエ黎明 ■定18人(先着順) ■費各回1,500円(お茶代含む)※初回のみテキスト代1,000円 ■申一茶双樹記念館に電話、ファクスまたはメール■問一茶双樹記念館?・ 7150-5750 info@issasoju-leimei.com◆赤ちゃんと一緒におしゃべり美ヨガ 体も心もリフレッシュ 初めての育児をがんばるママ同士、楽しくおしゃべりしながら行うやさしい美ヨガで、産後の凝り固まった体も心もほぐしましょう。■日6月25日?10時~11時30分 ■所南流山センター ■講美ヨガインストラクター・出口真由子さん ■対生後2カ月~ハイハイ期までの赤ちゃんとママ ■定15組(先着順) ■費1組500円■持バスタオル、飲み物 ■申電話または直接窓口へ■問南流山センター?7159-4511◆ママのためのリフレッシュサロン からだを動かしてリフレッシュ■日7月9日?10時30分~11時30分 ■所おおたかの森センター ■講ヨガインストラクター・安立摩記さん ■対子育て中のママ※お子さんと一緒の参加も可 ■定30組(先着順) ■費500円、子ども100円 ■持動きやすい服装、タオル、飲み物、ヨガマットまたはバスタオル■申NPO法人Rise up女性サポート実行委員会に電話(?7103-8249)またはメール(  riseup.kunoichi@goo.jp)■問おおたかの森センター?7159-7031◆あかちゃんごろーんあーと撮影会 お子さんの写真をかわいいアートに 赤ちゃんに背景や小物をつけて撮影する、赤ちゃんと一緒に作るアート写真です。■日7月14日?9時~11時30分、13時~14時30分※30分ごとに受け付け■所森の図書館■対3カ月~2歳のお子さんとその保護者 ■定各2組(先着順) ■費各1,000円■持カメラ(お持ちの方のみ) ■申6月13日10時から電話または直接窓口へ ■問森の図書館?7152-3200FAX1021431崙書房出版金子 敏さん(若葉台在住、71歳)吉田 次雄さん(松ケ丘在住、68歳)郷土出版へのこだわり守る地域の宝を蓄積できたことに感謝数々の作品を送り出してきた事務室で(右は代表の小林さん) 流鉄流山駅から徒歩1分の小さな木造住宅。崙書房の1階には書棚が所狭しと並び、2階の事務室では4人が活動する。昭和45年(1970年)の創業以来、およそ半世紀にわたり、流山をはじめ千葉県から茨城県までの常総地方の郷土の歴史や地理、自然や人物などをテーマに、風土に根差した出版を続けてきた。3代目代表・小林規一さん(松戸市在住)を支えるのは、編集を担当する市内在住の金子敏さんと吉田次雄さんだ。 同社は、「千葉縣東葛飾郡誌」「利根川図志」「新編常陸国誌」など、常総地方の基本文献の復刻から始まった。昭和53年(1978年)の流山市郷土資料館(現・流山市立博物館)の開館からは、流山市郷土資料館友の会(現・流山市立博物館友の会)から多数の書き手が輩出された。また、新書判の人気シリーズ「ふるさと文庫」は、昭和52年(1977年)の創刊から5年間で100冊という驚異的なペースで刊行された。 金子さんは、同社の創業間もない昭和47年(1972年)に入社。現在の社員の中では最古参で、まさに生き字引きだ。「例えば、千葉県史だったらほんの1ページにしかならないような流山の小さなことを、深く掘り下げて1冊にする。「郷土のものへのこだわり」に価値を感じているのは、入社当時も今も変わりません」と語る。 同社で最も「新人」の吉田さんの入社は平成3年。手掛けた中で特に印象深い作品に、山本鉱太郎氏の「新・利根川図志」を挙げ、「現場に足を運び、丁寧に聞き取りをし、文章に書き留めていく。その姿に感銘を受け、また自分も関われることに喜びを感じました」と著者とともに取材に歩いたことを振り返る。出版業界からの転職であったが、前職にはなかった、編集に携わる醍醐味を感じた瞬間だった。 最盛期に300店舗ほどあった取引書店も、近年は60店舗ほどに激減。時を同じくして、同社に原稿が上がってくるペースも少なくなり、結果的に出版できる書籍も減ったことから、今年7月をもって解散の道を選択した。惜しむ声も多く寄せられたが、金子さんは「先輩から引き継ぎ半世紀、やり切ったという気持ちです」と力強い。 同社の歩みをたどる「ありがとう崙書房出版展」が森の図書館(6月20日~7月20日)と中央図書館(7月24日~8月31日)で開催される(3面参照)。「崙書房の営業は終わりますが、書籍は残ります。今までにさまざまな材料を世に送り出すことができました。今後はこれらを活用して、読んだ皆さんに新しいものをつくってもらえたら」と吉田さんは願いを込める。(左)(右)ライズアップろんだいごみ令和元年No.1536毎月1日・11日・21日発行6 11